焼肉に行ったとき、焼きすぎてしまったり生焼けになってしまった経験はありませんか?この記事では、肉の火入れについて経験が豊富な筆者が、初心者でも今すぐできる「焼肉で失敗しない焼き方のポイント」を3つご紹介したいと思います。
ページの大まかな内容
焼きすぎる原因
まずは、焼きすぎてしまう原因です。お腹が空いた状態で焼肉を始めたら、ついつい網に肉を沢山載せすぎてしまいがちです。そうすると、肉一つ一つの焼き加減を見るのが疎かになってしまいます。その結果、どの肉が焼けているのか、まだ焼けていないのかというのがわかりにくくなります。
つまり、焼き過ぎの原因の多くは、ベストなタイミングで火から肉を離すことができていないというのが理由です。焼きすぎてしまった肉は水分が抜けてパサパサした舌触りになります。
生焼けの原因
焼き過ぎとは反対に、見た目は十分に焼けているように見えるのに、食べてみると中はまだ冷たく、焼く前の色だった、という経験はないでしょうか。これはいわゆる生焼け、つまり火が十分に通っていない状態です。歯ごたえは固く、生臭さが出てしまいます。さらに、時期や肉の種類や部位によっては食中毒の危険も出てきます。
見た目が焼けているようにみえる、また焦げかけているのに、かじってみると生焼けになっている原因は、火力が強すぎて外側だけが焦げてしまうからです。詳しくは後述しますが、肉を焼く時に重要なのは火加減です。その火加減を誤ってしまうと生焼けになってしまいます。
焼肉で失敗しない焼き方のポイント3つ
熱源による焼き方の注意点や特徴を踏まえ、焼肉で失敗しないために、重要なポイントを3つ紹介します。
一度に肉を焼きすぎない
冒頭でも少し触れましたが、肉をうまく焼けない原因の多くが「焼き加減を管理しきれない」ことです。何枚も一度に焼いてしまうことが原因で、焼きすぎてしまったり、生焼けになってしまうのであれば、少なくとも少しずつ焼くことで原因を取り除けます。
とってもお腹がすいているときや、食べ放題など、一度にたくさん焼いて一気に食べたいという気持ちになりますが、逸る気持ちを抑えて、一枚ずつ丁寧に、肉が焼けるまでの時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。丁寧に焼き育てた肉は、失敗も少なくひときわ美味しいですよ。
火力に注意する
焼肉屋に行くと、必ずと言っていいほどコンロから火柱が上がっているテーブルがあります。派手で香ばしい匂いがするので食欲を掻き立てられますが、肉の焼き方としてあまり良いものではありません。火が直接肉に触れるということは、表面が黒く焦げて食感が固く、味も苦くなってしまいます。また、煤(すす)がついて黒くなり、焦げ臭くなってしまいます。
なぜ火が出てしまうかというと、火力が強すぎて、肉に火が近すぎることが原因です。表面の油が一気に溶け出して火がついてしまうのです。また肉は温度が高すぎると水分が抜けて固くなってしまうため、あまり高すぎる温度で焼いてしまうと、しっとりと仕上がりません。スモーキーな香ばしさをつけることが目的でなければ、少し火力を下げ、時間をかけて焼くことをおすすめします。そうすることで表面が固くなることも防げます。
少し休ませてから食べる
肉は表面を見ただけで火が通っているかどうかはわかりません。焼肉のように薄い肉であれば、焼き目がついた頃に引き上げればいいと、普通は考えます。しかし肉の厚みやサシ具合によっては、焼き目が十分についているのにも関わらず、あまり火が通っていないと感じることがあります。
原因は、外だけ火が通って、中心まで十分に火が入っていないということです。そのため、焼き上がってから30秒~1分ほど待ってから食べてみて下さい。火から下ろして休ませることで、予熱で中心部に優しく熱が入り、焼きすぎて水分が抜けることを防ぐことができます。
「焼く」というより「火入れをする」ということ
上記3つのポイントに気をつけることで、失敗を一気に減らすことが可能です。また焼肉の楽しみ方が少し変わるのではないでしょうか。
この記事で、肉を「焼く」というよりは、肉に「火入れをする」ということが大切だということが伝わりましたでしょうか。肉の火入れというものは非常に奥が深く、10人のシェフが10人それぞれやり方が違うこともあります。
熱源や肉のカット方法、肉質によってベストな焼き加減は異なりますので、ベストな焼き上がりを目指すには、自分で試行錯誤してみるか、店の人に聞くのが近道かもしれません。
なお、熱源による特徴や焼き方の違いについては、以下の記事を御覧ください。
以上、焼肉で失敗しない焼き方のポイントを3つご紹介しました。ぜひ参考にしてみて下さい。